ショウサイフグは全身に棘（とげ）がなくツルッとした魚体が特徴で、水深50mまでの砂地や岩礁周辺に生息しています。主食はカニやエビなどの甲殻類や小魚などで、硬い歯で吸いかじります。釣り人に気づかれず針からエサだけを食べてしまうことから「エサ取り名人」としても有名です。 釣り方も工夫されており、茨城県ではエサに寄ってきたショウサイフグの体に針を引っ掛ける「カットウ釣り」という変わった釣り方もあります。

　フグといえば高級魚の代名詞。淡白な味わいは、味覚の王者と呼ばれるほどで、身は白身で弾力が強く、普通の刺身の厚さに切ると噛み切ることに苦労するほどです。 専門店もありますが、お店で食べるとなると値段が気になってお腹いっぱい食べられませんよね？笑！　そこで、お財布を気にせず新鮮な活きフグを堪能したい方は、ぜひショウサイフグを狙いにいきましょう☆ ショウサイフグ釣りでは外道に超高級なトラフグが掛かることもありますよ！思わぬお宝が釣れるかもしれない楽しみも魅力のひとつです☆

　フグを食べる際、皆さんが一番気になるのは、やっぱり毒ですよね？ショウサイフグにも毒はあり、免許を持つ人以外が捌くことは法律で禁止されています。‥ですが、ご安心ください！釣り上げたフグは、帰港後にフグ免許を持った船長や担当の方がさばいてくれますよ☆ ショウサイフグは身に水分を多く含んでいますので、持って帰ったらキッチンペーパーで包んで冷蔵庫でしばらく寝かせ、水分を飛ばすことが美味しく食べるコツ♪ 釣りたて新鮮な天然フグ三昧を満喫しましょう！！

☆☆☆ご注意下さい☆☆☆

ショウサイフグの卵巣と肝臓は猛毒、皮と腸は強毒、筋肉は無毒または弱毒、精巣は無毒です。
決してご自身では調理しないで下さい。また、フグ調理師免許を持ったプロに捌いてもらったものでも、
乳幼児には食べさせないで下さい。

　ショウサイフグには釣り方が２通りあります。 「食わせ釣り」は名前のとおり針に付いたエサを食わせて釣るスタンダードな釣り方です。エサには冷凍の甘エビやボタンエビなど、オキアミよりも大きなエビを使います。仕掛けは胴付仕掛けで、エビは殻を剥いたものを1cm角に切って使います。 針への付け方は、一度エサに針の軸を刺し通した後、突き抜けた針を反転させもう一度エサに刺し、エサの中に針先がくる状態にします。 仕掛けを投入して底についたら、糸を張り過ぎないようにしつつアタリを待ちます。アタリは「ゴツゴツッ！」と明確に出るので初心者の方でも分かりやすく、合わせずとも針掛りするのでそのまま巻き上げましょう。

　もう1つは「カットウ釣り」と呼ばれる、エサに気をとられたショウサイフグを針で引っ掛けるという変わった釣り方です。 カットウ仕掛けはエサを付ける針の下に引っ掛けるための針が付いた2層構造。エサは、アオヤギという貝が主流で、一度に4匹ほどを贅沢に付けます。刺し方は「水管ワタ」→「ベロ」の順で縫うように刺し、ボリュームをだすのがコツ☆初心者の方は船長に刺し方を教えてもらいましょう。 仕掛けを投入して底についたらたるんだ糸を撒き取りピンと張り、オモリが底に付いたままの状態でアタリを待ちます。竿先に小さな変化があった時が、ショウサイフグがエサを食べているシグナルです。軽く合わせ、針に掛かったのを確認したらそのまま巻き上げましょう。 なお、誘いを入れる時にはショウサイフグの群れを散らさないよう、底をオモリでドンドンと叩くのではなく、スーッと30cmほどオモリを持ちあげ、スーッとゆっくり下ろすことをイメージしましょう。